センターについて

地域資源地活用研究センター紹介図

 農学生命科学部附属地域資源利活用研究センターは、地域生物資源を活用した産業活性化に積極的に参画し地域経済の発展に貢献することを目的として2014年に設立された農学生命科学部附属特定プロジェクト教育研究センターである。メンバーの専門分野は多岐にわたり(畜産学・育種学・作物学・蔬菜・花卉園芸学・水産学・土壌学・農業機械学・農業土木・農業経済学・栄養学・生化学・天然物化学・微生物学など)、各自の専門分野を活かし青森県内に賦存する未利用生物資源の利活用研究を通じて地域の振興に積極的に関与すべく活動してきた。設置以来、2015年度までに本センター構成メンバーと地域事業者との共同研究により得られた成果例は、黒ゴボウの開発(柏崎青果)、妙丹柿のブランド化(なんぶ農援)、青森県産ホタテのブランド化と販路開拓(青森県)、紅の夢のブランド価値向上と栽培指導(原田種苗)、弘前大白神酵母を用いたリンゴ酢(カネショウ)、リンゴシードル(Kimori)、清酒(六花酒造、白神酒造)などで、これらは弘前大学COCの「青森ブランド価値創造研究」に関わる成果でもある。この他にも青森県産業技術センターと共同した糖質米・酒米の育種開発や県内自治体(平川市)への政策提言などで地域との連携を深め研究成果の社会への還元を行っている。また、弘前大学における重点事業「アグリ・ライフ・グリーン分野における地域の特性・資源を活かしたイノベーション創出・人材育成(戦略I)」では本センターの農・食を専門とするメンバーが中心となって進めており、「地域活性化の中核拠点」と位置づけられた弘前大学おいて本センターの活動は今後ますます重要になるものと思われる。

センターの構成

 以上のことから、本センターを改組した上で農学部生命科学部に継続して設置する。これまでのセンターとの違いは、前記戦略Iと連動した事業を遂行することを想定し、戦略Iにおいて農学生命科学部が主体となっている5つの研究課題、すなわち環境、生産、新品種、食品・未利用資源、流通に農業土木を加えてそれぞれ部門とし、戦略Iのサブリーダーを部門長として置く。具体的には環境部門:東信行、生産部門:松﨑正敏、新品種部門:石川隆二、食品・未利用資源:殿内暁夫、流通部門:石塚哉史、農業土木部門:佐々木長市である。実施プロジェク毎に各部門の下にプロジェクトメンバーが参加する形となる。

センター活動の概要

 本研究センターでは,基礎から応用までの様々な分野をカバーする研究者の連携を組織化することにより学部の特徴を最大限に活用し、地域を代表する産物の更なる高価値化のみでなく、潜在あるいは未流通の遺伝子資源にその有用性などを科学的知見に基づき付加することで本学の知的財産を構築すること,それらの商品化などを通して地域経済の発展に貢献すること,さらに,上記研究領域における学生の技術者としてのスキルアップを実現,高度技術者として地域企業へ学生を輩出すること等を第一の目標とする。