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リンゴ灰星病罹病果 灰白色の分生子がみられる
病原菌 M.fructigena (Aderh. et Ruhland) Honey
病徴  夏から秋にかけて成熟果に発生するが、早生種に多い。貯蔵中の果実にも発生する12)
 はじめ果面の一部が褐変し、円形の病斑が出来るが、過熟になっていると病斑が急速に拡大する2)12)
 病斑部は柔らかく、そして、表面に白色で粉状の半円球をした分生子層が多数、輪状になって形成される。まもなく落果して帯黄褐色に変じ、全果が腐敗する2)12)
 腐敗した果実は悪臭を出し、やがて果皮が硬化して光沢のある黒色になり、表面に分生子を形成しない場合があり、果実は菌核化する2)12)
伝染  地上や樹上に残って、ミイラ状になった罹病果の果皮の部分に翌年、灰色の分生子堆が形成される。これは風によってたやすく飛散し、第一次伝染源となる2)12)
 また、越冬は罹病果内に形成された菌核で行われ、子嚢(しのう)盤が生じ、これに形成された子嚢胞子も第一次伝染源となるとされるが、わが国では菌の生態については詳しく調べられていない2)12)
 病原菌の果実への侵入は、日焼けを起こした部分とか、昆虫などの吸害の跡などからとくによく行われ、傷口が無くても侵入する12)
 病原菌は20〜25℃でよく生育し、果実が成熟期に近づいたころ、雨が多いと発生する12)