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リンゴ腐爛(ふらん)病罹病樹 (大鰐町駒水平 1986. 3)
病原菌 Valsa ceratosperma (Tode: Fr.) Maire
病徴  枝幹部を侵す病害で、発生部位により、枝腐爛(ふらん)と胴腐爛に大別される12)
枝腐爛は2〜3年生くらいまでの比較的細い枝に発生したもので、3月下旬〜6月にかけて淡褐色の病斑が発生する11)12)。その後、枝の上下方向に急速に進展し、葉が黄変してしおれる11)12)
 胴腐爛は、主幹や主枝などの太い部分に発生したものをいう11)。3月〜6月にかけて、樹皮に数cm〜数十cmの褐色の病斑がみられる11)12)。その後、病斑の表面に黒色細粒点 (分生子殻) が現れ、サメ肌状になる12)。6〜7月の湿潤な天候のときに分生子殻から黄色の胞子角 (分生子の集団) がひも状に噴出する12)。さらに、秋〜冬にかけて子嚢(しのう)殻が形成される12)
伝染  病斑部に形成された分生子殻は雨水を含むと黄色の胞子角を押し出し、雨や風により分散する2)。子嚢殻は秋口より形成され、子嚢胞子は秋から翌春にかけて飛散する2)11)。分生子は胞子角として殻外に噴出し、雨滴とともに飛散する11)。両胞子とも、剪定痕や果台部など傷口より侵入し、感染する2)