教員紹介

地域環境工学科 農業土木コース・農山村環境コース

加藤 幸 准教授

KATO Koh

専門分野:
水利造構学・地域環境情報学

  • キーワード:
  • 農地モニタリング
  • スマート農業
  • 圃場整備
  • センサー
  • 伝統野菜

研究内容

センサーなどを使った農地モニタリング技術を活かし,農地情報の収集や利活用方法について,生産者と協働した研究を進めています。その対象は,リンゴ園など地域の代表的な農産物の生産基盤のほか,セリなど伝統野菜の生産基盤を対象としており,技術継承や省力化,効率化につながる農地情報の利活用を考えています。さらに,昨今広がりをみせているスマート農業に対応した圃場整備やUAVの活用などによる生産現場の効率化などを進める検討を行っています。

(1)リンゴ園地にモニタリング調査

気象センサーや土壌センサーを園地に設置し,気象・土壌データを収集すると同時に,日々の作業を関連付けながらベテラン生産者の経験知や感性的な判断基準を明らかにすることで,技術継承のための見える化を目指しています。さらに,局地的な園地の気象情報を生産者に提供し,生産支援を行っています。

(2)セリ田の管理に関する研究

セリは,東北地方で古くから特種水田を利用して冬の野菜として栽培されてきた歴史があります。その一方で,それぞれの地域でセリ田や栽培・水管理方法に違いがあるほか,技術を秘匿することで独自性を保ってきた側面があります。昨今,鍋料理などで注目が高まる一方で,高齢化や後継者不足により技術の途絶が心配されています。そこで,青森,宮城などのセリ田を利用し,生産技術のデータ化を進めると同時に,データを公開することで栽培技術の普及と支援を進めています。

(3)スマート農業に関する研究

自動運転農機などの開発が進んでいる一方で,その運用に適した農地の整備はまだ十分といえません。また,中山間地など農地の大区画化が進めにくい地域では,大型機械の導入や自動化・効率化が必ずしも最適とはいえず,現場での実証実験が必要とされています。また,UAVの利用は水田では比較的進んでいる一方,リンゴ園などの樹園地では具体的な活用が十分に進んでいません。そこで,簡便な方法でUAVの樹園地利用を進める方策を検討しています。

 加藤幸

 加藤幸

 加藤幸

2023年6月26日 更新
このページのトップへ戻る