教員紹介
食料資源学科 食料バイオテクノロジーコース
西宮 攻 准教授
NISHIMIYA Osamu
専門分野:
水圏生命科学
- キーワード:
- 魚食性魚類
- 摂餌誘引
- 飼料開発研究
- 養殖技術開発
研究内容
近年、日本の水産業では海洋環境の変化やSDGsの観点から、養殖業の重要性が一層高まっています。当研究室では、魚類養殖の安定化・増産や新魚種の養殖技術開発に向けて、魚類の生理・行動特性に基づく飼料開発や、環境負荷の少ない養殖技術の開発など、基礎研究から実用化を見据えた応用研究まで一貫して取り組んでいます。
1. 小型マグロ類の「スマ」の稚魚を対象とした飼料開発研究
マグロ類など魚食性魚類の完全養殖では、稚魚期における共食いが大きな課題となっており、生残率の大幅な低下を招いています。当研究室では、スマをモデルとし、稚魚が好む餌(匂い、形状など)の特性を明らかにし、それを飼料設計に応用することで、共食いの抑制と生残率の向上を目指しています。
2.「環境配慮型飼料」の開発研究
養殖現場では、残餌や糞による水質・底質の汚濁を防止することが必要です。特に陸上養殖では、これらを回収・処分し、施設周辺の環境負荷を低減する必要があります。当研究室では、残餌や糞が泥状化せず水流により回収しやすくなる特性をもつ「環境配慮型飼料」の開発研究を行っています。
3. 地域ニーズに応じた養殖技術の開発研究
近年全国的に漁業による漁獲量の減少が続いており、青森県でも養殖産業への需要が高まってきています。当研究室では、地方や企業のニーズに合わせた養殖技術開発に関わる研究や養殖試験を行っています。
2025年5月29日 更新