教員紹介
食料資源学科 食品科学コース
山元 涼子 助教
YAMAMOTO Ryoko
専門分野:
食品栄養学
- キーワード:
- NAFLD
- NASH
- フレイル
研究内容
人は生まれてから生涯を終えるまで、栄養を必要とします。その栄養の供給源である食品は、私たちを健康にも不健康にも導きます。当研究室では、食生活と疾患の関係に着目し、次のような研究を行っています。
1. 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の発症または予防・治療に寄与する食品成分の探索と作用機構の解明
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)とは、日常的にアルコールを飲まない人でも発症する脂肪肝です。特にNAFLDの重症型である非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は肝硬変や肝がんにつながるリスクが高くなるといわれています。NAFLD/NASHの発症には食生活が影響していると考えられていますが、そのメカニズムは十分に明らかになっていません。そこで当研究室では、どのような栄養状態がNAFLD/NASHの発症に影響しているか、また、どのような食品の摂取がNALFD/NASHの予防や治療に有効か、についてマウスなどを用いて研究しています。
2. フレイル・サルコペニアの発症または予防・治療に寄与する食品成分の探索と作用機構の解明
日本は世界的に長寿国である一方で、平均寿命と健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間)の差が約10年もあることが問題となっています。健康寿命を脅かす原因として、フレイル(老化に伴う虚弱状態)やサルコペニア(加齢に伴う筋肉・筋力の低下)があげられます。フレイル・サルコペニアにおいても食生活の影響が考えられていますが、そのメカニズムは十分に明らかになっていません。そこで当研究室では、どのような栄養状態がフレイル・サルコペニアの発症に影響しているか、また、どのような食品の摂取がフレイル・サルコペニアの予防や治療に有効か、について線虫などを用いて研究しています。
以上のような研究を通じて、食生活を介した疾患の予防や食事療法の開発に貢献することを目指しています。