2019年12月12日 | トピックス

  農学生命科学部では,12月6日(金)に弘前大学コラボ弘大8階八甲田ホールにおいて,国際シンポジウム「タイ-日本農学分野国際研究集会」を開催しました。

  本シンポジウムは,岩手大学連合農学研究科の国際研究集会支援事業により,連大修了生と弘前大学との連携が深い協定校から多様な研究分野の研究者を招へいし,相互の交流を一層深めることにより,今後の国際共同研究や学生の派遣・受入れに関して実質的な協議に進めることを目的として開催したもので,当日は研究者,学生ら約50名が参加しました。

  シンポジウムでは,チェンマイ大学から連大の同窓生,Wilawan Kumpoun氏から,マンゴーの熟期判定などの技術開発について,カセサート大学農学部Tanee Sree Wongchai氏から,スマート農業として稲作の技術と栄養状態判定経過を含めたデータの地域での共有できるシステム開発とその実践について,コンケン大学Chuleemas Boonthai Iwai氏から,ミミズ遺伝資源の収集,種判定とともに,重金属の錯体への返還によるvermiremediation技術や農薬などの無毒化,生活・農業残渣のコンポスト化土壌改良に適する系統選抜と,それによる有機農業への応用について,本学部の管原亮平助教から,バッタ体色の黄化に関連する遺伝子とそのホルモンや幼齢による遺伝子発現の変化について,森谷慈宙准教授から,地下水を利用した施設園芸への利用技術開発,石川隆二教授から,オーストラリアの新種野生イネを利用した大型種子サイズの選抜マーカー開発とオーストラリア北部の稲作農業開発への品種改良でのクイーンズランド大学との共同研究の成果について,それぞれ研究発表が行われました。また,連大生から,トマト表皮細胞の劣化と重金属の影響についての口頭発表が行われたほか,教員・院生から10件のポスター発表があり,盛況のうちにシンポジウムを終えました。

  今回のシンポジウムを通じて,参加協定校から今後も相互の協力関係の発展とともに現地への訪問要請をいただくなど,大学間交流協定校のチェンマイ大学及びコンケン大学,部局間交流協定校のカセサート大学農学部との今後の国際共同研究の発展や学生交流の進展が大いに期待されます。

【国際シンポジウムの模様】