2020年02月18日 | トピックス

 本学部と黒石市は,2月13日(木)弘前市内のイタリア料理店「オステリア エノテカ・ダ・サスィーノ」において「アップルラム試食会」を開催しました。
 国際園芸農学科家畜飼養グループは,青森県の主要産業である農林水産業の6次産業化への展開に向けて,地域の食産業から排出されるりんごジュース粕などを飼料利用したアップルラムの生産技術開発や食肉ブランド化のための研究を進めています。平成29年度からは,耕作放棄地の活用及び中山間地域の農業所得向上を図ることを目的に羊肉の生産による新産業開拓を目指す黒石市と共同研究「産学官連携新家畜導入研究事業」 を実施してきました。
 今回の試食会は,りんご粕混合発酵飼料により飼養しためん羊「アップルラム」を事業効果のアピールにおいて強い影響力を持つ一流の料理人に調理を依頼し,料理人本人及び参加者から食味評価を得ることによって,「味・香りに優れる特徴的な羊肉」の生産に向けた課題を明らかにするとともに,ブランド化に向け飼料開発や生産方法等の参考としていくことを目的に開催したものです。
 試食会では,主催者を代表して,髙樋 憲黒石市長,佐藤 敬弘前大学長からそれぞれ「アップムラム」への今後の期待について挨拶があり,研究代表者の松﨑 正敏教授からアップルラムのブランド化に向けたこれまでの取り組みと可能性について説明がありました。引き続き,今年度農水省の「料理マスターズ・シルバー賞」に選ばれた笹森通彰シェフから,本学部の施設で育てた3頭の肉を使用した料理1品ごとの解説を聞きながら試食を行いました。アップルラムを使用したラムモモのローストやハンバーグ,ロース肉のシードル煮込みやステーキなど8品が披露され,参加者からは,「ラム特有の臭みが少ない」,「上質な味である」,「やわらかくて美味しい」との感想が述べられました。また,笹森シェフからは,「赤身と脂のバランスがよく,繊細な肉質は和食にも向いている。市販されれば是非使いたいし,また,全国の料理人にもアピールしたい。」と高い評価をいただき,今後の事業の発展に大きな期待も膨らみました。
 今後も共同研究を継続し,アップルラムのブランド化に向けた研究開発を進めるとともに,生産・流通体制の充実や加工品の開発なども目指していく予定です。

(試食する佐藤弘前大学長(中),佐々木学部長(左))

(「アップルラム」の説明を行う松﨑教授)

(料理する笹森シェフ)

(「アップルラム」を使用した料理)

以下は,新聞へ掲載された内容です。

陸奥新報社 令和2年2月14日(金)【2面】

東奥日報社 令和2年2月14日(金)【21面】

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