農場実習
目的
農場実習の目的は、農学に関する基礎的な理論と実践を融合した学習プログラムを通して、地域社会や世界で活躍できる人材を育成することです。
農学生命科学部に所属する学生の半数以上は農作業の経験がほとんどないのが現状です。そこで、作物栽培や家畜飼養の実体験を通して地域社会における農業生産現場の実情を理解すると同時に、関連する研究の重要性を明らかにします。
近年、農学は細分化され、分野間での横のつながりが途絶えがちです。
農場実習の経験を活かして研究室で得られた知見や成果を、どのように生産現場に結び付けるかを考える契機とします。
カリキュラム
対象学科 | 必修・選択 | 単位数 | 実習期間 | 実習日 |
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園芸農学科 | 必修 | 4 | 通年 | 毎週金曜日の午後 |
地域環境工学科 | 必修 | 2 | 前期 | 毎週火曜日の午後 |
生物学科 | 選択 | 2 | ||
生物資源学科 分子生命科学科 |
選択 | 1 | 8月上旬 | 3日間の集中実習 |
内容
イネ
「私のイネ」をテーマにチーム(1チーム3~4名)による実習です。
すべての実習はチームで行い、チームワークの重要性を学ぶ学生主体型実習です。
担当教員 | 実習内容 |
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姜 | 田植え、追肥、生育調査、収穫、脱穀籾調整、収量解析。 |
果樹
青森の特産果樹であるリンゴを中心に果樹栽培の現場で実施されている様々な管理作業をその生理生態学的な意味を理解した上でできるだけ多く実体験します。
世界一の生産量を誇るリンゴ「ふじ」の故郷で行う実践的な内容です。
担当教員 | 実習内容 |
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林田、伊藤 | 剪定、土壌管理、結実管理、着果管理、収穫、加工。 |
蔬菜(そさい)
当地で栽培されている様々な蔬菜の管理作業を、生理生態的特徴を理解した上で、できるだけ多く実体験します。
担当教員 | 実習内容 |
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伊藤、林田 | 播種、定植、土壌管理、培土、間引き、収穫。 |
畜産
畜産業も青森で古くから行われている重要な一次産業です。ウシとヒツジを対象に動物の基本的な扱い方と畜肉生産過程を学ぶ実習です。
担当教員 | 実習内容 |
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房 | 子牛馴致、体重測定、家畜保定、羊毛刈り、人工授精模擬、素牛審査。 |
牧草
東北地方で初となる実習プログラムです。巨大茎葉部乾物収量を持つ熱帯アフリカ原産C4イネ科牧草ネピアグラスを使用します。イネの実習と同様、牧草栽培実習は1チーム3~4名で構成されたチームで行い、チームワークの重要性を学ぶ学生主体型実習です。
担当教員 | 実習内容 |
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姜 | 植付け、生育調査、刈取り、牧草収量解析、越冬芽採取と調整。 |
花
5名程度のチームを作り、球根の植え付けや掘り取り、開花後の摘花の作業を体験します。学生が実習で管理したチューリップ園は5月に行われるリンゴとチューリップのフェスティバルで市民に公開し、多くの方々に楽しんでもらいます。
担当教員 | 実習内容 |
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林田、伊藤 | チューリップ植付け・摘花・球根堀取り。 |
機械
トラクタの特徴や操作法、安全運転の基本を理解した上で、1人ずつ農場内を走行します。また、大型機械を使ったリンゴの剪定枝チップ作りに挑戦します。
担当教員 | 実習内容 |
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伊藤、林田 | トラクタ基本操作、剪定枝チップ作り。 |
活動内容一覧
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農場実習
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農学生命科学部の2年生を対象に農場実習を行っています。
農場実習
座学で得た知識と実習で得た体験を融合し、実学的な視点で地域社会や世界に貢献できる人材の育成を目指しています。
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研究活動
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センター専任の4人の教員を核として、藤崎農場では園芸学を、金木農場では作物学、畜産学を中心とする研究活動を行っています。農学生命科学部の教員との連携はもちろん、他大学の教員や企業との共同研究にも積極的に取り組んでいます。
研究活動
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農場イベント
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地域の皆さんにセンターでの教育・研究活動に対する理解を深めていただくため、春と秋に各農場で農場公開を行っています。また、公開講座、親子体験学習、栽培体験学習など生涯学習、食育に関する社会貢献活動にも積極的に取り組んでいます。
農場イベント