センター長ご挨拶
変動を続ける地球の歴史の中で作られてきた白神山地の自然は、危惧される最近の環境変化の影響を監視する貴重な場でもあります。研究・教育の成果を、地域とともに活用し世界へ発信して参ります。
白神自然環境研究センター長 中村 剛之
設立の経緯
白神山地で学び、世界をみつめる。
青森、秋田両県境に位置する白神山地はその一部の約17,000haがUNESCOの世界自然遺産に登録されています。ここには東アジアで最大規模の原生的なブナ林が広がっており、ブナを中心に多様な動植物が生息、生育しています。生物多様性の実態を生態系から遺伝子のレベルまで明らかにする研究は、今後大いに推進すべき価値があります。
現在、白神山地は地球温暖化などの地球規模の環境変動、外来種の移入などの影響にさらされており、将来的にはブナ林の大幅な縮小も懸念されています。このため、生物多様性の調査研究を詳細に行うことに加えて、動植物標本の収集や気象、地象に関する基礎データの集積は自然の変化を記録するためにますます重要なものとなっています。また、世界自然遺産である白神山地の自然には国民一般の関心も高いことから、環境教育の場として、また、子供たちの理科離れ対策に資する場としても期待されています。
弘前大学白神自然環境研究センターは白神山地の
動植物の分類学的・生態学的研究、気象や地象に関わる研究、
地球温暖化など環境変化の影響に関わる研究を進めるとともに、
人と自然の関係を見つめなおし、環境教育を推進することを目的として、
2010年10月に設立されました。
沿革
1993年12月 | 白神山地 UNESCOの世界自然遺産に登録 |
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2003年 5月 | 弘前大学白神研究会発足 |
2005年 5月 | 弘前大学農学生命科学部に白神山地有用資源研究センター設置 |
2008年 1月 | 弘前大学農学生命科学部に白神研究センター設置 |
2009年 4月 | 学内に白神自然観察園設置,および青森県中津軽郡西目屋村川原平で観察園の整備開始 |
2010年10月 | 学内に白神自然環境研究所設置,観察園は研究所の附属施設となる |
2018年 4月 | 弘前大学附置研究所の再編成のため, 農学生命科学部附属白神自然環境研究センターに再編される |
白神標本百年計画
教員、学生、協力員による収集活動に加えて、個人蔵の標本コレクションの寄贈を積極的に受け入れます。東北地方を中心に採集された昆虫や植物等の標本の寄贈を受け入れます。寄贈された標本には一点ごとに寄贈者名を記し、今後の研究、教育のため大切に保管、活用させて頂きます。
動物部門も併せてご覧ください
白神自然環境研究センター 概要
住所 | 〒036-8561 青森県弘前市文京町3番地 弘前大学コラボ弘大5F 弘前大学文京町キャンパス内 アクセスはこちら |
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TEL | 0172-39-3707 |
メール | メールフォームはこちら |
白神自然環境研究センター教授会議事要旨
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