動物部門の活動内容
動物相解明を第一の目標とし、ここに生息する動物標本のリファレンスコレクションを構築し、インベントリーを作成します。また、国内各地はもとより、ロシア沿海州地方、吉林省長白山、各種ブナ属自生地など旧北区の温帯・亜寒帯極相林の動物相について比較研究を進めます。
東北地方における動物分類学・生態学の拠点形成を目指し、関連する動物学研究団体への支援、研究活動への協力を行います。
担当スタッフご紹介
研究概要
昆虫分類学で種多様性に迫る
生物多様性ホットスポットの一つとされる日本。多様な生物が絶滅と隣り合わせにくらしています。中には、人がその存在に気づく前に姿を消している生物もいるはずです。
白神山地を中心に、東アジアの温帯から亜寒帯に生息する双翅目ガガンボ類の分類学的研究に取り組み、生物の種多様性の把握に挑んでいます。
これまでの調査で白神山地から200種近いガガンボ類が見つかり、シラカミコシボソガガンボ Ptychoptera shirakamiensis、ツガルガガンボダマシ Trichocera tsugaruensis 等が新種として報告されました。
森がはぐくむ水の生物
森から湧き出る水は、たくさんの川や湖を作り出します。また、川や湖に入る落葉は、形を変えて水中の生物に利用されます。
白神山地の河川や湖沼で見られる生物の多様性や生態を知るために、十二湖や岩木川などで、プランクトンや水生昆虫類、両生類、魚類など、さまざまな生物群を対象にした野外調査を行っています。
人為的な影響が比較的小さい白神山地での研究は、冷温帯の河川や湖沼で本来見られる生物学的特性を明らにするだけでなく、他の地域の生物群集の理解や保全にも役立つと期待されます。
フォトギャラリー
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研究詳細
弘前大学白神自然環境研究センターの動物部内の研究詳細を随時更新いたします。