弘前大学 農学生命科学部附属 白神自然環境研究センター 白神山地で学び世界を見つめる

【参加者募集】鰺ヶ沢町 ”白神の森 遊山道” にて生物相調査BioBlitzを行います.

BioBlitz は国内では馴染みの少ないものと思いますが,欧米を中心に博物館などが主催で行われている市民参加型の生物調査イベントです。
動植物の専門家と子供を含む市民が一緒に,決められた地域の動植物を24 時間かけて調査します。調査結果は報告書にまとめられ,出版されます。このイベントの狙いは,
 ・地域の自然と奥深い生物の種多様性を知る。
 ・動植物の研究者と接し、専門的な知識や技法を知る。
 ・市民が記録の残る調査活動に参加する。
 ・単純に、自然に触れ、生き物を知る事を楽しむ。
 

一般的な観察会や散策とはちょっと違う自然との新しい接し方を楽しみましょう。

会場:青森県鯵ヶ沢町深谷町白神の森「遊山道」
 当日は現地集合。自家用車でお越しください。

日時:2023 年6 月24 日午前9:50 〜 
 6 月25 日午前10:30(24 時間調査)

募集:小学生以上,老若男女
  (小中学生は保護者と一緒に)   先着50 名
 活動内容や注意事項について裏面をよくお読みください。

専門家スタッフ
 岸田泰則(日本蛾類学会会長,昆虫),矢後勝也(東京大学研究総合博物館,
昆虫),松本吏樹郎(大阪市立自然史博物館,昆虫),栗原隆(栃木県立博物館,
昆虫),古木達郎(千葉県立中央博物館,植物),太田正文(元青森県立郷土館,
植物),辻村 収(青森県森林博物館,植物),殿内暁夫(弘前大学,キノコ),
中村剛之(弘前大学,昆虫),山岸洋貴(弘前大学,植物),相馬 純(弘前大学,
昆虫),
このほか,津軽植物の会,津軽昆虫同好会,白神キノコの会,
弘前大学フィールドサイエンス研究会など各グループ有志の皆様.

申し込み方法等,詳しくはこちらのPDFをご覧ください.Bioblitz2023チラシ小

公開シンポジウム: 津軽半島の自然 ~現在(いま),これから~ 開催のお知らせ

日時:2023年2月23日 13:30~16:50
会場:つがる市生涯学習交流センター「松の館」交流ホール 

主催: 弘前大学農学生命科学部附属白神自然環境研究センター、新潟大学教育学部,北海道大学総合博物館
後援: 環境省東北地方環境事務所、青森県、つがる市、(一財)弘前市みどりの協会

入場無料,事前申し込みは必要ありません.

2017年に水生植物ガシャモク(絶滅危惧ⅠA類)が発見されたのをきっかけに,つがる市では湖沼群を中心とした豊かな自然環境がこれまで以上に注目されてきました.環境省によるモニ1000調査の実施,木造高校と弘前大学によるガシャモク育成事業活動,様々な調査研究活動が現在も進んでいます.今回は2017年に開催いたしました公開シンポジウムの第2回目となります.前回同様,つがる市を中心とした自然環境に関する研究紹介,ガシャモクにまつわる話など,また,木造高の学生さんによるガシャモク活動についても発表して頂く予定です.多くの方々に津軽半島の自然の現在(いま)を知って頂き,これからどのようにこの自然と暮らしていけばよいのか共に考えていくきっかけとなれば考えております.

〇弘前大学正門前(12時発)からの無料送迎バスを予定しています.
 利用される方は必ず事前登録をお願いいたします.
 ⇒こちらから https://forms.gle/xkfKEYM6VUudBxJy9

※乗車人数には制限があります.定員になりましたらご登録を締め切らせて頂きます.

<スケジュールおよび話題提供者>

13:00      開場

13:30~13:35 開催挨拶および趣旨説明  山岸洋貴(弘前大学)

  ― 地元高校による希少植物保全の取り組みについて ー 

13:35~14:00 木造高校におけるガシャ活報告 木造高校学生数名

― 津軽半島にまつわる自然,生き物のお話を話題提供いただきます―

14:00~14:30 首藤光太郎氏(北海道大学総合博物館)による水生植物のお話
        「つがるの無名池沼,見つけた水草は希少,しかも多様」  

14:30~15:00 志賀隆氏(新潟大学教育学部)による水生植物のお話
        「水草を知り、水草を守ろう」

15:00~15:10 休憩

15:10~15:40 齋藤信夫氏(青森県自然環境研究会)による屏風山調査のお話
        「ベンセ湿原24年間の変化とニッコウキスゲ」 

15:40~16:00 秋山翔午氏(弘前大学農学生命科学部)による魚類のお話
        「津軽地域における湖沼の魚類相」

16:00~16:20 工藤忠氏 (津軽昆虫同好会)による昆虫のお話
        「屏風山を舞うチョウたち」

16:20~16:50 質疑応答や参加者による情報交換など

16:50      閉会

※新型コロナウイルス感染対策として,マスクの着用,手指の消毒等にご協力
くださいますようお願い申し上げます.

お問い合わせ先
弘前大学農学生命科学部附属白神自然環境研究センター
TEL&FAX:0172-39-3706
hyama@hirosaki-u.ac.jp
山岸まで

弘大公開シンポチラシ

「再延長」観察園の今年度の一般開放は終了しました。

9月から閉園措置を取っておりましたが、定期的にクマが出没しており、
依然、足跡等痕跡が確認されている状況です。
利用者の皆様の安全確保の為に、今年度の一般の方のご利用は
ご遠慮いただきますようお願い申し上げます。

来年度5月前半頃の開園を予定しておりますので、決まりましたら
このページにてご連絡いたします。

当園をご利用いただきまして本当に有難うございました。

観察園の一時閉園につきまして

白神自然観察園にクマが出没しております。安全確保の為に本日から2週間ほど、一般の方の散策はご遠慮いただきますようにお願い申し上げます。調査などでご利用される場合は、十分に対策を取ったうえで入園するようにお願い申し上げます。

遊歩道の閉鎖が解除されました。

倒木の危険があったために閉鎖しておりました観察園の散策路は
通常通り通行できるようになりました。
ご利用の際は、コロナ対策を施して頂き、落枝や野生動物などとの遭遇に
ご注意いただきますようお願い申し上げます。

白神自然観察園 遊歩道の一部閉鎖につきまして

白神自然観察園の一部閉鎖のお知らせとお願い:不識塔にまっすぐ登る園路の途中に危険な樹木が確認され、処理中です。このため、当面の間は図に示した区間を立ち入り禁止とします。不識塔に登る場合は、う回路をご利用ください。利用者の皆様にはご不便をおかけしますが、ご理解、ご協力をお願い申し上げます。

【3月19日】公開シンポジウム「白神・青森の大地から見えてくる温暖化の将来」開催のご案内

環境研究総合推進費【 2-2006 】一般公開シンポジウム
「白神・青森の大地から見えてくる温暖化の将来」
~ 研究の最前線からの報告 ~

国立環境研究所地球環境研究センターおよび弘前大学農学生命科学部附属白神自然環境研究センター共催で,令和3年3月19日(金)に標記シンポジウムをオンライン開催します。
森林がCO2の大きな吸収源であることは広く知られていますが,気候変動が進んだ将来でも吸収源でありつづけるかどうかについては分かっていないことも多くあります。今回は森林のCO2収支と気候変動への応答を対象とした研究の中で,青森・白神を舞台とした最新の結果などを紹介します。
参加費無料ですので,興味のある皆さまのご参加をお待ちしております。

■日 時 令和3年3月19日(金) 14:00~16:30
※Zoomミーティングによるオンライン開催です。
■申 込 電子メールで事前登録をお願いします。参加費無料、定員100名です。
タイトルを「公開シンポ参加希望」とし、本文に参加者氏名と居住地(市町村)を記載の上、下記宛にE-mailでお申し込みください。
宛先: 2021sympo-nies-hu@nies.go.jp (推進費2-2006課題公開シンポジウム事務局)
■共 催 国立環境研究所地球環境研究センター・弘前大学農学生命科学部附属白神自然環境研究センター
■後 援 青森県地球温暖化防止活動推進センター・白神山地ビジターセンター
■プログラム
14:00 開会挨拶 石川 幸男(弘前大学)
14:10 趣旨・研究概要説明 高橋 善幸(国立環境研究所)
14:20「温暖化の現状と白神の観測でわかったこと」 石田 祐宣(弘前大学)
14:45「温室効果ガスの観測からわかる炭素循環」
~温暖化で白神の土から出るCO2が増える!?~ 寺本 宗正(鳥取大学)
15:05「放射性炭素からわかる炭素循環」
~炭素の時計で考える 大気と土壌の繋がり~ 安藤 麻里子(原子力研究開発機構)
15:20「遺伝解析からわかる炭素循環」
~遺伝子から見えてくる 目には見えない土壌の変化~
近藤 俊明(国際農林水産業研究センター)
15:35「気候変動はリンゴ園の炭素の出入りに
どのように影響するのか」 伊藤 大雄(弘前大学)
16:00 総合討論・質問など
16:20 閉会挨拶 梁 乃申(国立環境研究所)
16:30 閉会

詳しくはこちら symposium_20210319 (1)

白神自然観察園は冬季閉園中です。

白神自然観察園は県道の冬季閉鎖に伴い閉園中です。
2021年度の開園は5月を予定しております。詳細が決まりましたらまた掲示いたします。ご利用いただきまして有難うございました。

「ふるさとの植物 保全育成事業」を木造高校と行っています。

白神自然環境研究センターは,新潟大学教育学部,市民グループ津軽植物の会などとの合同チームで,2017年につがる市で希少な水生植物「ガシャモク(ヒルムシロ科)」を発見しました。「ガシャモク」は,現在,つがる市以外では北九州市のみでしか自生が確認されておらず,日本国内からの絶滅が危惧されています。

つがる市での本種発見以降の研究により,この自生地において国内新産雑種「ツガルモク」が発見されるなど,水草の多様性が非常に高いことが明らかになりました。

(これまでの研究内容についてはこちらをご参照ください⇒https://academist-cf.com/journal/?p=12577

しかし,この沼は閉鎖系の水域であるため,今後様々な要因で生育地環境に変化が生じた場合,「ガシャモク」の生育に大きな影響を与える可能性があります。

当センターでは,青森県産の希少植物の育成および生育地保全の活動を通して,地域の自然環境の大切さを認識するとともに,豊かな自然環境を地元ベースで次世代へと引き継いでいく地盤を形成することを目的に「ふるさとの植物 保全育成事業」を行っています。この一環として2020年春からこの生育地近くの青森県立木造高等学校と「ガシャモク」の生育地外保全活動(ガシャ活)に取り組んできました。

また、2020年11月17日に,この約半年間の活動に関する報告会を木造高校で開催するとともに,当活動にご理解を頂きご支援を頂きました株式会社ラビプレ三浦和英社長のご出席のもと寄附贈呈式を行いました。来年も活動を継続してくれる2年生6名は,制作したポスターを利用しながらこれまでの活動内容を丁寧に発表し,最後に「地域の宝を小中学生に伝える活動を今後行いたい。」と抱負を述べました。その後,野外で越冬のためにガシャモクの殖芽や種子を鉢に植え替える作業を行いました。

活動に参加した皆さんが来年の春に,無事ガシャモクが芽吹くことをとても楽しみにしていた様子が印象的でした。

写真や新聞記事は農学生命科学部のページをご覧ください。

⇒https://nature.hirosaki-u.ac.jp/tell/11000

日本新産となる水草の雑種「ツガルモク」を発見-希少種ガシャモクと近縁種エゾヒルムシロの雑種-

青森県つがる市の池から日本国内初記録となる水草Potamogeton ×angustifoliusが発見され,「ツガルモク」と名づけられました。国内の自生地が2ヶ所のみで確認されている希少種ガシャモクと,近縁種であるエゾヒルムシロの雑種です。2017年につがる市で発見された,ガシャモクが生育する池で発見されました。「ツガルモク」という和名は,発見地である津軽地方と親種であるガシャモクに由来しています。この水草は海外にも分布していますが,国内ではこの池が現在のところ唯一の自生地です。
この成果は,北海道大学総合博物館の首藤光太郎助教(発見時新潟大学教育学部研究員),福島県いわき市在住の植物研究家である薄葉満氏,弘前大学農学生命科学部附属白神自然環境研究センターの山岸洋貴助教,および新潟大学教育学部の志賀隆准教授らによる共同調査によって明らかになりました。論文は,2020年3月17日に日本植物分類学会が出版する英文雑誌 Acta Phytotaxonomica et Geobotanica誌にオンライン掲載されました。この池からのガシャモクの発見(2017年),この池が国内屈指の水草の多様性・希少性を示すことの発見(2018年)に続く研究成果となります。

【本研究成果のポイント】
 日本新産となる水草Potamogeton ×angustifoliusを青森県つがる市の池で発見しました。
 2017年に発見された希少種「ガシャモク」と近縁種「エゾヒルムシロ」の雑種です。
 発見地と片親であるガシャモクに因み,「ツガルモク」という和名を名付けました。
 この池が今の所国内唯一の産地です。
 これまでに発見されたガシャモクや多様な水草とともに,保全していく必要があります。

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