センターの専任教員(相馬助教)が世界自然遺産の小笠原諸島に固有の昆虫に関する論文を出版しました!
書誌情報と解説を以下に示しました!
オープンアクセスなので、リンク先から誰でも閲覧できます!
Hisasue, Y. & Souma, J. (2026) First report on the seasonal occurrence of true bugs (Hemiptera: Heteroptera) endemic to oceanic islands: case studies on Chichijima Island, the Ogasawara Archipelago, Japan. Journal of the International Heteropterists’ Society, 3 (4), 303–316. https://doi.org/10.11646/jihs.3.4.2
小笠原諸島は440種の固有昆虫が生息する海洋島です。残念なことに、外来生物や気候変動で多くの固有種が絶滅の危機に瀕しています。カメムシ亜目(カメムシ目)では、絶滅危惧種を含む30固有種が同諸島から知られています。固有カメムシの保全には発生消長の知見が有益です。しかし、固有カメムシでは個体数の季節変動が定量的に通年調査されていませんでした。本研究では、食性と生息環境が異なる8科9種の固有カメムシを対象に、父島の産地における成虫と若虫の個体数を毎月記録しました。調査の結果、6種では通年で成虫か若虫が確認されました。一方、1種では晩秋から初冬にかけて成虫と若虫が確認されませんでした。残り2種では確認された個体数が少なく、さらなる調査が必要です。カメムシの出現時期は亜熱帯でも種ごとに異なりました。通年で個体が確認された6種では、年に複数世代が発生する可能性があります。若虫の発育期間を飼育下で記録することで、より正確な年間世代数の推定が期待されます。海洋島の固有昆虫を対象とした通年調査は、世界的に研究例が不足しています。他地域からの頻繁な渡航が困難な同諸島では、現地に在住しなければ定量的な通年調査が実施できません。発生消長の解明には筆頭著者の貢献が不可欠でした。本研究で得られた唯一無二の知見を活用して、さらなる自然史研究に邁進します。

本研究で調査した8科9種の固有カメムシ
本論文については弘前大学HPにプレスリリースが掲載されています。
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