弘前大学 農学生命科学部附属 白神自然環境研究センター 白神山地で学び世界を見つめる

兼任教員の殿内先生が白神山地でキノコについて新発見!!

ムキタケは一種類のキノコではなかった。

キノコの季節は過ぎてしまいましたが、ムキタケというキノコのことはご存知でしょうか?癖のない味でツルンとした食感をした人気者のキノコです。キノコ採りのエキスパート達の間では、ムキタケには傘が黄色のタイプ(写真1)と、それよりも若干遅く生えてくる緑色のタイプ(写真2)の二種類あることが知られていました。どちらも形はそっくりで味は変わらず、緑色のタイプの方が若干歯ごたえが強いという程度の差しかありません。このたび、農学生命科学部分子生命科学科の殿内准教授のグループが、詳細な菌学的解析と遺伝子配列を用いた分子系統解析によって両者は黄色タイプと緑色タイプは別種であることを明らかにしました。つまり、これまでは二種類のキノコが混同されてムキタケと呼ばれていたということです。同グループはムキタケの和名と学名を整理し、黄色のタイプを和名:ムキタケ・学名:Sarcomyxa edulis、緑色のタイプを和名:オソムキタケ・学名:Sarcomyxa serotinaとすることを日本菌学会会報で提案しました(日本菌学会会報 55: 19-28. 2014: http://ci.nii.ac.jp/naid/40020265950)。

(右)写真1黄色タイプ (左)写真2緑色タイプ

mukitakeosomukitake

 

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